コンクリート診断士の合格率って、実際どのくらいなんだろう。受験を考えている方なら、一度は気になったことがあると思います。
この記事では、2006年から2026年までのコンクリート診断士試験の合格推移を、年度別の一覧表でまとめてみました。2026年度の結果を追加した最新版です。数字だけを並べるのではなく、「合格率をどう読めばいいのか」も一緒に見ていきます。
2026年度のコンクリート診断士試験は、受験者2,999人・合格者498人・合格率 16.6% でした。
前年度(17.7%)より 1.1ポイント低下 しましたが、2006年~2026年の範囲ではおおよそ真ん中よりやや高めの水準です。過去最高(2007年の18.9%)でも、過去最低(2013年の13.2%)でもありません。
1. 2026年度の結果まとめ:合格率16.6%
2026年度のコンクリート診断士試験は、2026年7月26日に実施されました。まずは最新の数字から見ていきましょう。
2026年度
| 項目 | 2026年度 |
|---|---|
| 受験申込者数 | 3,792人 |
| 受験者数 | 2,999人 |
| 合格者数 | 498人 |
| 合格率(受験者ベース) | 16.6% |
| 合格率(申込者ベース・参考値) | 13.1% |
申込者ベースの参考値は、498 ÷ 3,792 × 100 = 13.1%です。
ここでちょっと注意したいのが、申し込んだ人と実際に受けた人の差です。申し込んでも当日受験しなかった人は 793人 で、申込者の約21%にあたります。日本コンクリート工学会の発表でも、欠席率は20.9%とされています。だから合格率を見るときは、「申込者ベースか、受験者ベースか」 をまず確認するのがおすすめです。
2025年度との比較
| 項目 | 2025年度 | 2026年度 | 変化 |
|---|---|---|---|
| 受験申込者数 | 3,835人 | 3,792人 | -43人 |
| 受験者数 | 3,030人 | 2,999人 | -31人 |
| 合格者数 | 537人 | 498人 | -39人 |
| 合格率(受験者ベース) | 17.7% | 16.6% | -1.1ポイント |
受験者数は31人しか減っていないのに、合格者数が39人減りました。だから合格率が下がった、というのが2026年度のシンプルな構図です。ただ、1年だけの上下で「難しくなった」と決めつけるのは早いかなと思います。あくまで直近の変化として押さえておくくらいがちょうどいいと思います。
2026年度の試験地別の合格率(参考)
| 試験地 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
|---|---|---|---|
| 東京 | 984人 | 200人 | 20.3% |
| 沖縄 | 36人 | 7人 | 19.4% |
| 広島 | 152人 | 29人 | 19.0% |
| 名古屋 | 401人 | 65人 | 16.2% |
| 大阪 | 523人 | 75人 | 14.3% |
| 福岡 | 381人 | 53人 | 13.9% |
| 仙台 | 237人 | 32人 | 13.5% |
| 高松 | 114人 | 15人 | 13.1% |
| 札幌 | 171人 | 22人 | 12.8% |
試験地別の人数は合計すると受験者2,999人、合格者498人です。ただ、受験者数が少ない試験地では数人の違いで合格率が大きく動くので、地域差はあまり気にしすぎない方がいいかなと思います。
2. 合格推移一覧表(2006年~2026年)
ここからは、2006年から2026年までの21年分を一覧表にしてみました。
| 和暦 | 西暦 | 受験申込者 | 受験者 | 合格者 | 合格率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 平成18年 | 2006年 | 6,055人 | 4,853人 | 747人 | 15.4% |
| 平成19年 | 2007年 | 5,785人 | 4,726人 | 891人 | 18.9% |
| 平成20年 | 2008年 | 5,964人 | 4,888人 | 776人 | 15.9% |
| 平成21年 | 2009年 | 6,327人 | 5,040人 | 764人 | 15.2% |
| 平成22年 | 2010年 | 7,343人 | 5,998人 | 1,047人 | 17.5% |
| 平成23年 | 2011年 | 7,091人 | 5,640人 | 887人 | 15.7% |
| 平成24年 | 2012年 | 6,181人 | 4,945人 | 818人 | 16.5% |
| 平成25年 | 2013年 | 6,548人 | 5,241人 | 694人 | 13.2% |
| 平成26年 | 2014年 | 6,315人 | 4,990人 | 790人 | 15.8% |
| 平成27年 | 2015年 | 6,852人 | 5,462人 | 806人 | 14.8% |
| 平成28年 | 2016年 | 6,854人 | 5,442人 | 804人 | 14.8% |
| 平成29年 | 2017年 | 6,372人 | 4,922人 | 738人 | 15.0% |
| 平成30年 | 2018年 | 5,865人 | 4,496人 | 664人 | 14.8% |
| 令和元年 | 2019年 | 5,356人 | 4,243人 | 663人 | 15.6% |
| 令和2年 | 2020年 | 4,822人 | 2,973人 | 484人 | 16.3% |
| 令和3年 | 2021年 | 4,935人 | 3,611人 | 576人 | 16.0% |
| 令和4年 | 2022年 | 4,601人 | 3,474人 | 557人 | 16.0% |
| 令和5年 | 2023年 | 4,395人 | 3,412人 | 535人 | 15.7% |
| 令和6年 | 2024年 | 4,044人 | 3,217人 | 536人 | 16.7% |
| 令和7年 | 2025年 | 3,835人 | 3,030人 | 537人 | 17.7% |
| 令和8年 | 2026年 | 3,792人 | 2,999人 | 498人 | 16.6% |
赤字は期間中の最高値:2007年の18.9%
青字は期間中の最低値:2013年の13.2%
黄色の行は最新年度:2026年
3. 推移の読み方:15%前後で推移している理由
長期ではおおよそ15%程度で推移
表をざっと眺めてみると、合格率はちょっと上がったり下がったりはするものの、だいたい15%前後に収まっているのがわかります。
- 最も高い年:2007年の18.9%
- 最も低い年:2013年の13.2%
- その差:5.7ポイント
2026年度の16.6%は、この範囲の中では真ん中よりやや高めの水準です。2025年度の17.7%よりは下がりましたが、過去最高・過去最低のどちらにも近くありません。つまり「例年通りの範囲内」という、ちょうどいい位置づけとなっています。
直近5年の流れ
直近5年だけ切り取ってみると、また少し違った景色が見えてきます。受験者数は少しずつ減り続けていて、2026年度はついに3,000人を割り込みました。
- 2022年:受験者3,474人・合格者557人・合格率16.0%
- 2023年:受験者3,412人・合格者535人・合格率15.7%
- 2024年:受験者3,217人・合格者536人・合格率16.7%
- 2025年:受験者3,030人・合格者537人・合格率17.7%
- 2026年:受験者2,999人・合格者498人・合格率 16.6%
ちなみに、2020年は申込者4,822人に対して受験者2,973人と、当日の受験者数が大きく減っている年です。この年だけは、ほかの年と少し様子が違いますね。
受験者数の長期的な減少
受験者数の面では、2006年の4,853人から、2025年の3,030人、2026年の2,999人へと、長い目で見ると減少傾向にあります。2018年は受験申込者5,865人・受験者4,496人・合格者664人・合格率14.8%、2019年は受験申込者5,356人・受験者4,243人・合格者663人でした。2018年・2019年と比べると、近年の受験者数は少なくなっているのがわかります。
4. 合格率の見方と難易度:分母に注意
記述式が合否を左右しやすい
コンクリート診断士試験の合格率が低い理由として、よく挙げられるのが記述式の存在です。択一式の知識だけではなく、与えられた条件から劣化の原因を推定し、調査方法と補修方針を論述する力が問われます。ここが、この試験のいちばんの関門かなと思います。
分母に注意:受験者ベースと申込者ベース
この記事の合格率は、原則として受験者数を分母にしています。でも、申込者ベースで計算すると印象がだいぶ変わります。
- 2026年度(申込者ベース):498 ÷ 3,792 × 100 = 13.1%
- 2025年度(申込者ベース):537 ÷ 3,835 × 100 = 14.0%
- 2024年度(申込者ベース):536 ÷ 4,044 × 100 = 13.3%
- 2018年度(申込者ベース):664 ÷ 5,865 × 100 = 11.3%
- 2019年度(申込者ベース):663 ÷ 5,356 × 100 = 12.4%
申込者ベースで計算すると、受験者ベースより低く見えます。ほかの資格と比較するときは、分母の取り方をそろえてくださいね。
5. これから受ける人への活かし方
数字を眺めているだけだと、つい「今年は受かりやすいのかな」と考えてしまいがちです。でも、推移表から読み取れるのは、もう少し地に足のついたヒントだと思います。
- 合格率だけを見て「受かりやすい年・受かりにくい年」を予想しないこと。 年度によって上下はありますが、長期では15%前後の水準が続いています。
- 申込者数と受験者数の差にも注目すること。 申し込んでも受験しない人が毎年一定数います。計画的に講習と勉強を進めることが、まず受験の土台になります。
- 記述式の対策を後回しにしないこと。 択一式の知識があっても、診断の筋道を文章で示せなければ得点になりにくい試験です。
- 本サイト内の関連記事もあわせて読むこと。 2026年度の数字はこの記事の第1章にまとめています。2025年度の合格発表記事、解答速報記事とあわせると、数字と試験の実感がつながります。
6. よくある質問
コンクリート診断士の合格率は毎年どこで公表されますか?
日本コンクリート工学会の公表資料が一次情報です。この記事の数字も、同学会の公表値をもとにしています。二次情報と数字が違う場合は、学会の公表値を優先してください。2026年度の結果は、同学会の「2026年度『コンクリート診断士試験』合格者発表」ページで確認できます。なお、同学会の案内では、合格者の受験番号と択一式問題の正解肢の掲載期間は約1ヶ月とされています。
コンクリート診断士の2026年度の合格率はどうでしたか?
2026年度は、試験日2026年7月26日、受験申込者3,792人、受験者2,999人、合格者498人、合格率16.6%でした。前年度の17.7%から1.1ポイント低下しています。
コンクリート診断士の累計合格者数はどのくらいですか?
同学会の2026年度の案内では、2001年度からの累計合格者数は2024年度までに18,572名、2025年4月現在の登録者数は15,175名とされています。ここに2025年度の537名と2026年度の498名を加えると、単純計算では19,607名になります。
まとめ
1. 2026年度は受験者2,999人・合格者498人・合格率 16.6% でした。
2. 2025年度と比べると、受験者数は31人減、合格者数は39人減、合格率は1.1ポイント低下しました。
3. 長期では合格率はおおよそ15%程度で推移しており、2026年度はその範囲内の、真ん中よりやや高めの水準です。
数字だけ見ると難しそうな試験ですが、推移を21年分で見てみると「毎年だいたいこのくらい」という目安が見えてきます。受験を考えている方は、まずこの表を頭に入れて、勉強計画を立ててみてください。
関連記事と出典